Aさんとライブに行った。
終わってから行きたいお店があると言っていたが、遅くなってしまったのでおとなしく帰った。「一緒に電車乗るの、初めてですね」「あ、ほんとだ。痴漢していい?」。
Aさんが乗る急行電車が来るまで、ホームのベンチに座って待つ。
「お茶だけでもしていこうか」「一杯だけ飲んでいこうか」「サキちゃんちに行ってもいい?」などという言葉を期待してしまったが、Aさんはそういうことは絶対に言わない。我慢してくれているのか、本当にすぐに家に帰りたいのかは分からない。
急行電車はすぐに来た。Aさんは立ち上がり、わたしの手を強く握り「またね」とだけ言った。

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Bさんとお酒を飲んだ。
「サキちゃんとは素面でセックスできなさそう、Hさんの顔が浮かんでしまう」と言われて、初めてHさんのことを正しく恨んだ気がする。
「2親等以降はガンガンやっちゃっていいとは思ってるんだけど。というかすごくしたいんだけど。……酒飲んでいい?」と、めちゃくちゃなことを言ってきたのには大笑いしてしまった。
「2親等でもなんでもないし、もうお酒飲んでるし、しないし」。