2018-04-17 ■ 小説を読み返してもさみしさが軽減されることはなかったが、写真集にはその効果があるようで、毎日のようにページをめくっている。 そこに彼がいるから。中には見たくない写真もあった。見覚えのある部屋の見覚えのあるソファに、笑顔で(“無邪気”と恥ずかしげもなく表現できるような)座っている女の人。それだけは、毎日見ていても毎日泣きたくなってしまう。 そこにわたしがいないから。わたしがどこかにいることを、彼はもう忘れてしまっているだろうか。