男女だといわゆる「普通の結婚」が恋愛のゴールになりがちだ。
わたしは変態ばかりを好きになるし、
好かれるのも変態ばかりなのに、そういう人と「普通の結婚」みたいなことを望んだりして、矛盾してるなぁと思う。

「●●●にブロックされたんだよ、思ったよりダメージ受けてるんだよ」と、ヤリチンでおなじみの友達に話したら、
「そもそも長続きすると思っていたことが分からないな。あんな遊び人のアーティスト。とりあえずいい思い出になったんでは?」というドライな返信が来て、
スマホに向かって深く頷いた。

●●●とのセックスは最高に楽しかった。
いまのところの最後の日、布団の上でアイスと、わたしが買ってきたおっとっとを一緒に食べた。

「合間のアイスって最高だね」「うん」「セックス&アイスだね」「……」。
「ほんと気持ちいい」「ね」「最高だね」「うん」。
「俺のスペシャリストかよ!」「ははは、なにそれ」「それだけ楽しくて気持ちいいの」「うん、わたしも」。


こんな会話をしたって、「面倒くささ」に勝つほどの「メクルメク」セックスは出来なかったのだろうし、
次の日にブロックされるような関係しか築くことができなかったのだ。

●●●が単純な嘘をついたとは思っていない。
後ろ髪のあたりの脳みそで「嘘つき」って思ってはいたけれど、その瞬間は信じさせてくれる力のある人だった。
ただ彼には、わたしとの時間を続けること以上に、当たり前に大切なものや人がいる。わたしではダメなのだ。


それにしたって“いまのところの最後の日”なんて書き方をして、わたし、とてもかわいそう。