美容院に行って、髪を染めてもらった。

努力せずに可愛くなりたい、おしゃれに見られたい、そんなわたしの欲望をふたりがかりで叶えようとしてくれている。

お金が介在しているとはいえ、突然申し訳なくなる。

ブリーチをしようと思っていたが、梅雨時期に髪が痛んでいると扱いが難しくなりそうで、普通のカラーにしてもらった。ピンクっぽいベージュ。ローライトも同系色で。おっしゃれー。

 

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ここ3日くらい、いろいろ考えていた。

 

◆姫乃たまちゃんのことを「中年サブカルおじさんが転生したら地下アイドルになって夢を全部叶えてた件」と友人は評し、別の友人は「20代の自分が成仏した」と言った。

このことを聞いて、わたしが姫乃ちゃんにドンハマりしなかった理由がはっきりした。

わたしはまだ、何も諦めていないのだ。震える。

 

◆高校時代の友人と会い、「いつが一番楽しかった?」と聞かれ、「いま」と即答したたら、たいそう驚かれた。

この友人は、わたしから見ると「可愛い自分」というものに良くも悪くも振り回されているように思う。「若くて」可愛い自分、でなくなっていく憂いというものを、会うたびに感じる。「若くて」可愛かった頃、舐められたくない、という落としどころを見つけて仕事のモチベーションも高かったように見えた。「あなたはいつが一番楽しかったの?」とは聞けなかった。 この友人の加齢に対する感覚は、きっと、まっとうなものなんだろう。震える。

【わたしはもともと体力、生命力がないので加齢による衰えを感じていない。アトピーもひどかったから肌に関してもそうだし、ずっと太っているから体型だってそんなに変わらない。加齢と戦う、加齢を憂う、ということが一切ない。そんなことよりも、正気を保つことのほうが重要な人生だったのだ。】わたしは今日も正気を保つことに必死だよ。

 

◆久しぶりの友人(同い年の男性)とラインのやりとり。最近全然モテないんだ、と愚痴ったら「それはやばい。モテてないということは面白くないということだぞ」と言われて背筋が凍った。「男性のほうが有利なのは否めないけど、年齢を重ねても面白ければモテる」。寒気がした。その通り過ぎる。図星をつかれると人は風邪をひく。

 

◆自分のセンサーが鈍っていて、●●●と会うチャンスを逃した。凍死しそう。