『ボクらの時代』で、いとうあさこが「冷蔵庫の中身をきっちり把握していることなんて初めてです」と言っていて、激しく同意する。

ひき肉が安かったのでハンバーグ。
今更ながら無限ピーマン
しょっぱいおやつ代わりにちょうどいいこんにゃくをただ焼いて醤油をかけたもの。
ゆでたまごを出汁醤油に、きゅうりとなすを辛子に漬ける。
長芋を擦る。
水菜は洗って切って草として食べる。
キャロットラペも作ろうと思っていたが力尽きた。
冷凍庫もパンパンだ。こんなに誰が食べるんだ。

友達から小夏を送ると連絡が来た。楽しみ。

***

宮藤官九郎さんが、わたしが担当した本をラジオで紹介してくれた。
(宮藤さんはこれまで何度も紹介してくれている、それでわたしのクビがつながっていた)
この本を復活させたくて、出版社に入ったようなものだった。
宮藤さんの朗読も素晴らしかったな。誰かの声で聞くことが初めてで、気付いたら涙が出ていた。
何年も何年もむかしのことだけれど、こんな気持ちになることは一生ないだろう。
こういう仕事ができたこと、幸せだと思う。

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「誕生日、何か欲しいものある?食べたいものとかある?」
「わたしの名前をちゃんと呼んで身体を触って」
「林檎だ」
「うん」
「それは、誕生日じゃなくてもする」
「うん」
「なにかある? 外食は落ち着かないかな」
「美味しいいくら丼が食べたい」
「お。お取り寄せしよう」
「あと◯◯◯のケーキが食べたい」
「いいね。分かった」
「あとね」
「うん」
「ずっとずっとわたしに触っててほしい」
「うん」。
Tさんはそう言って、わたしの頭をがぶりと噛んだ。
出来ることなら全部きれいに食べて欲しいとお願いしたが「それは僕が淋しいから」と言っていた。