Kさんがわたしを「サキちゃん」と呼ぶ練習をし始めた。ラインでそう呼ばれる(打たれる)だけでキュンキュンする。
わたしが友人と会った帰り道とKさんの仕事帰りの時間が合ったので、お互い歩きながら電話をする。
たどたどしく「サキちゃん」と呼ばれて道でうずくまるほどに嬉しかった。人は感情がマックスになると、身体を変形させる。
わたしたちはなぜ一緒の部屋に帰らないのだろう、と自然に思っていて少し怖くなる。じわじわ自分の狂気がにじみ出てきたな。