Kさんの仕事の最終確認を手伝った。
広い机が必要な作業で、富士そばで軽く食べ、いざルノアール
デートの雰囲気は一切なかった。
「ケーキ食べたいんやけど」「机が埋まるやろ、終わってからな」「そやな」。
閉店時間になっても終わらず、漫画喫茶へ。
広めのカップルシートに入るも色気なく作業を進めた。
作業が終了して思わずしたハグも「トンネル開通工事を達成した作業員のそれやな」と言うので二人で大笑い。
その後、放心するKさんに言葉なく近づき、ぺったりくっついて唇をペロペロ舐める。
「犬…犬がいる…」。
Kさんは犬を飼って思いきり可愛がるのが夢だという。「メス犬は嫌だな、嫉妬する」「犬にもするんか、すごいな」という会話をしたことがあった。
「犬がいる…これは飼わなくてもいいかもしれん…」。

「人に仕事を手伝ってもらうということが苦手だったが、その意識が少し和らいだ、ありがとう。相棒っていいね」と言われて、それは良かったなぁとしみじみした。