ワクチン接種、初めてパーマをかけたときのことを思い出した。

オーダーもうまく出来なかったし、むかーしの田舎の美容院のパーマは、とにかく苦しくて、痛くて、気持ち悪くて、嫌な汗をかいて、仕上がりにもガッカリした。「みんな可愛くなるためにこんな思いをしてるのか」と愕然としたのをよく覚えている。

「(一旦は)調子悪くなると分かっている」「しかも仕上がりはどうなるか分からない」けど行く、みたいな流れが、自分の気持ちの落としどころが、なんだか似ている。

Kさんは週に3日くらいはわたしの家で過ごすようになった。
すぐに消化していたラジオクラウドがたまるようになったのと、いびきがうるさいときがあるくらいで、特別困ることなく生活している。
「久しぶりに西友に行ったらたくさんおやつの種類があって楽しかったよ」「ふたりでいろんなおやつを食べよう」。なんて平和で可愛い会話だ。

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久しぶりに執筆依頼があったが企画から降りることになった。
筋を通そうとして失ったものが多い人生。残念な気持ちはあれど、まったくのノーダメージで後悔がないところが、大成していない理由のひとつだと思う。

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前髪に縮毛矯正をかけ、バスマットを買い、iPhoneを新しくした。
しみじみと宝くじが当たればいいのになと思っている。

安全地帯から覚悟なく誰かの大事なものに手を出そうとする人を心から軽蔑する。ずっと懸念していたことが、分かりやすく現実になった。地獄だなぁと思う。最初は怒れていたことが、悲しみになって、生理的に受け付けなくなった。見えているようにいろいろ分かってしまうことが、凶と出るのはいつものことで、見て見ぬふりが上手にできるようになりたいと思いつつ、それが出来ないからわたしはいつまでも一人なんだろう。見て見ぬふりをして欲しいときが自分にもあるのだから、ある程度は我慢をしてきたつもりだったが、自分の限界は、一人の力では超えることが出来ない。

新しい眼鏡を買った。クリアフレームで、わたしにしては大冒険。似合っているとはあまり思えない。見える世界は変わらないし、わたしの顔がちょっと変わったことに気付く人もいないだろう。しかし、段々と似合ってくる、という現象があるということを41歳のわたしは知っていて、それは生きていく上で大きな救いだ。
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本当に疲れた。

Kさんが、そういうキャラクターを守るためとはいえ「最近ずっと女の子と喋ってないですね」とか「今後もずっとひとりでしょうね」と言っているのを見ると泣きたくなる。

普段はユニクロのエアリズムブラトップ一択で生活しているが、恋人が出来たので下着を買った。

Kさんに「好きな下着、ある?」と聞くと「黒!」と即答してくれたので、そしてわたしも黒い下着が好きなので、迷うことなくユニクロとmamekurogouchiのコラボ下着を購入。

セックスの余興としての下着。

 

 

仕事でものすごいダメージを受けた。あまりにも上司と話が通じない。ベタベタに甘やかして欲しかったが、Kさんはそうはしてくれない。


Kさんと一緒にスーパーへ行き、カレーを作って食べた。
初めて一緒に料理をしたが、お互いイライラすることなくできた(と思う)。
そのあとは朝6時までだらだらと話しながら録りためていたドラマ『きれいのくに』を見た。
次の日は昼過ぎに起きて、近所の中華料理屋で定食を食べ、散歩をし、シャノアールでお茶をして帰宅、少し眠って起きて、昨日のカレーに目玉焼きを載せて食べた。
わたしが先ににお風呂に入り、キリが良いところでKさんを呼ぶ。
以前からしたかった「Kの丸洗い」。ヘッドスパから足の指の股まで丁寧に。
「お客様、次回はぜひヌキありでご指名ください」と言いながら大きめのバスタオルで身体を拭いた。

仕事の忙しさが落ち着いてきて、Kさんはどんどん健康になっていく。

もう少しで誕生日のわたしたち。
「なにか欲しいものある?」と聞くと、特にないと言うので、エアリフトかポンプフューリーをあげたいなと思っている。
Kさんには芍薬が欲しいと伝えた。
「毎年写真館で写真を撮るのはどう?」と言い出したので「ダイエットが間に合わない!」「じゃぁ別の日でも」「じゃぁ初めて会った日に毎年撮ろうよ」と会話をした。Kさんは意外にロマンチスト。