婚活アプリでマッチングしてとんとん拍子に会うことになった相手が■だった、という話。
わたしは面白さから遠ざかるために登録したのに、これ以上ない結末に向かってしまっている。
わたし引きの強さというか、業というか、これはいったい何なんだろうか。
わたしは空っぽだから、■さんみたいなぎゅうぎゅう詰めの人に魅かれてしまう。ぎゅうぎゅう詰めの人は、なかなかこちらの願いは受け入れてくれない。
名前を呼んでほしい、手を繋ぎたい、ベッドでないところでキスをしてほしい、裸でない写真も撮ってほしい。ドライブに行きたい、温泉に行きたい、映画を見たい、待ち合わせがしたい。他の人としないでほしい、恋人にしてほしい、子供を産みたい。
欲ではなか った愛だった。これは、 発展途上の相思相愛。
そんなのありえないと分かっていても、出会えてなかったことを思うと、その方がつらいのだから、わたしもつくづくくずである。