愛の関係

孤独で楽しい夏が終わった。
こんなに人に会わなかった日々も珍しく、こんなに眠らなかった日々も珍しい。
笑っちゃうくらい、ひとりだった。
家と職場の直行直帰。うっかり死ぬ余地を与えない生活。
自分の作るご飯に飽き、自分が思いつくことすべてをつまらなく感じた。
あぁ、わたしってこうだった、と、一つ一つを思い出す日々だった。
わたしにはなにもない。わたしなどどこにもいない。探す必要もない。

だれからも愛されないということの自由気ままを誇りつつ咲け (枡野浩一