寝しなに、通り魔的な男に襲われるんじゃないかという強烈な不安がやってきた。
大きめの包丁で、左胸を刺される。
わたしより少し若い男は、オレンジ色のウィンドブレーカーに薄い色のジーンズ。黒髪直毛、前髪は短めにそろっていた。
肌は浅黒く、身長は170センチはない。靴はグレーのニューバランスだった。靴紐は白で、薄汚れている。


ただ、通り魔に襲われることが怖いのではなく、この不安に取りつかれて気が狂うかもしれないと思うと怖くてたまらない。
正気を取り戻すためてっとり早く一人でしようとしたがまったく方向転換は効かず、あぁ、こういうとき有無を言わずに思い切り犯してくれる人がいればいいのに、と切実に思うわたしはやっぱりちょっとおかしいのだろうか。
●●●も、こういう気持ちでわたしを呼び出しているのかもしれない。


病院に行って薬を処方されるよりセックスがしたい。
耐性が出来て効かなくなるのが怖い。ジェネリックに手を出すのも怖い。漢方のように付き合っていければ理想的なのかもしれないが、効いてるか効いていないんだか分からないと、続けてはいけない。