Kさんがときどき「もう少しで構ってあげられるようになるから待っててね」的なことを言うのだが、今でも十分すぎるほど構ってもらっているので、先を想像すると怖くなる。
一緒にぐるぐる周ってバターになるしか道はないかもしれないな。
昨日はビデオ通話をしながら、Kさんは作業を進め、わたしは久しぶりに来た文章仕事を進めた。
わたしはともかく、Kさんは明らかに効率悪かろう、と思って「気にしなくていいから切りたくなったら切ってね」と言うと「俺はそういう我慢の仕方はしないよ」と返された。
気付けば計6時間。元来わたしは電話すら苦手だが、Kさん相手なら大丈夫。いい感じで適当でいられる。
その前にも仕事先から駅までの間、自宅最寄り駅から家までの間で電話をくれたので、ずっと一緒にいるような感覚だし、両思いであることは事実のようだ。

話している最中、男友達Aから「いまから家に行っていいか」と連絡が来た。
Kさんとの共通の友達だが、わたしとKさんのことはまだ知らない。
なんて言うかなと思ったら「いいじゃない」とだけ言う。
「Kさんはわたしが他の男を部屋にあげてもいいの」
「サキちゃんのこともAさんのことも信用してるもの」
「でもAさんはわたしとKさんのことまだ知らないじゃない」
「そうだけど、Aさん奥さんいるしさ」
「そうだけど…嫉妬しないの?」
「嫌だなってときは「やめといて?」って言うよ」
「もっとあからさまに嫉妬してほしい」
「ははは、そっか」。
“最終的に二択になったとき、自分を選ばれなかったらすごくショックだけど”とKさんはよく言う。わたしはそんな状況は訪れないよ、とだけ答えている。