ありきたりなことを言うようで申し訳ないが、いやもはや申し訳なくなんかない、どんどん言っていくべきだ。職場の年上男性部下とうまくいっていない。
本社から飛ばされてきた人である程度覚悟していたが想像の5倍くらいやばかった。いろんな本を読み、どこまで出来るか探って実践し、あぁわたしはすごく「仕事」をしているなぁという実感があった。しかしこのままだと自分がつぶれると確信し、離脱を試みている。

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自分の気持ちにフィットしないことに対してはスルーをするタイプの人とやり取りするのはしんどいな、と感じる出来事があった。
それは図々しさとも言うのだろうな。

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わたしはこんなにギリギリを攻める女だったろうか、というくらいお金がない給料日直前。

Kさんから深夜のラインが来ないと、夜の無駄遣いをしているような気分になる。
Mくんからも連絡はない。
誰にもわたしに会いたくないし、何をしているか気にならない。そういう事実を抱えて生きていくには、人生は長過ぎる。

6年前の日記に「田園都市線が人身事故で止まっていた。年内で清算したいわけではなく、年が明けるのが怖いのだろう。勝手に始まってしまうのが怖いんだろう。」と書いてあった。この時はあの人と一緒だったな。
今年は遺書を書いていない。

先日見た配信がものすごく面白かったので爪切男の連載を読むために「週刊大衆EX」を初めて買った。たくさんの可愛い女の子のグラビアと面白い連載。

総じて、わたしはなにも諦めていない。

 

そうか、わたしはネオテニーなのか。
友人の子どもと手をつないでいる写真を見て、自分の頭のでかさに気付いた。明らかに子どもの等身だ。
共感覚、大人になればなくなるという喉の一部分が残ったままなこと、アキレス腱が短いままで足の外側の成長に追いつかなかったこと、子どもの頃にかかっておくべきウィルスに成人してから羅漢してひどいめに遭ったこと。
早くに生理が来たこと。胸が大きいこと。
睡眠のとり方が特殊なこと。
ネオテニーという言葉を知っていながら、なんでこんな納得できる言葉に辿り着かなかったのだろう。

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コメダ珈琲で「たっぷりたまごのピザトースト」を食べた。カロリーを食べているという実感がきちんとあるので、健康的な食べ物だなと思った。

帰宅し、カレーを作る。圧倒的に金欠だ。米を食べない生活はお金がかかるな。

髪をピンクっぽく染めた。

セックスが足りない。

 

久しぶりに歯医者へ行った。
口の中の写真を撮られたときの、こもったシャッター音に反応してしまった。撮られることだけでもやばかったのに、タオルの下で白目をむくほど興奮した。
わたしはどうやら磨く力が強すぎるらしく、田房永子さんの漫画の一コマ「この人、全力で手コキする人だ!」がよぎった。いや、そんなことない……はず。
衛生士さんに「ではブラッシング指導しますね」と言われなぜだか「かたじけない」と答えてしまい笑われた。

Kさんには自分からラインしないようにしている。
今日はKさんからくれたので歯医者のことを報告。「変態」とだけ返信が来て、ニヤニヤしてしまった。
会いたいなぁ。そもそも迷惑をかけたお詫びをさせて欲しいよ。

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友達とその子ども(2歳)と会って、公園でおやつを食べながら路面電車を見た。
「みなさ~ん」と手を振ることを覚えさせ、行き場のない母性を爆発させた。
しかし教えたわけでもないのに電車が好きなのはなんでなんだろうか。いまのところこの子は男児だけど、これからどうなるかなんて誰にも分からないのだ。「君は何にでもなれる」と言い続けるお母さんの友達でいたいと思う。
わたしは子供を産まないだろう。

「爪切男×高野政所 職質された夜にかぎって 第二夜」を配信で。斜め上のアングルから見る爪さん政所さん、それだけでなんか笑えた(配信の良さ)。
人柄が良い二人のひどい話は、安心して笑って聞けた。

とったメモには【家族のいない大工】という面白悲しい言葉が残っていた。
心には【女をおもちゃにしてって言われるけどそれは違う、頼りにしてるんです】という言葉が残っている。

 

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嫌なことがあった。そういうときに真っ先に思うのは「キム・ギドクの映画みたいなセックスがしたい」ということで、もちろん今日も思った。
が、ギドクがコロナで、しかもリトビアで死んだというではないか。自国で活動できないほどのひどいことをしたところまでは知っていたけれど、リトビアで永住権を獲得しようとしていたとは。
人格と作品は別物だ、というのは他人だから言えることで、それも軽々しく言っていけないと感じているが、それでもわたしはギドクの映画が大好き。新作を見ることができないことが、ひたすらさみしい。


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仕事でお客さんと対面し、たくさん喋るとき用にと“不織布マスクに貼り付けるタイプのアイガード”をもらった。
「顔を覆われる感じが苦手な人はだめかもしれないですね」「わたしは着ぐるみ族なんで全く問題ないです」。

そうだった、この人は普段“中の人”なのだ。「目線のところにほっそい線すら開いてくれてれば全然平気」「そんなの○○さんだけですわ」。

 

Kさん、すごくすごく優しい。なのに基本的には塩対応でピシッと線を引いてくる。
この感じはあれだ、ベテランホストだ…と気付く。Kさんがホストじゃなくて良かった。店に通い詰めるところだった。
昨日はラインで喫茶店の話をしていた。
Kさんがツイッターにあげていたお店について「そこではお茶しかしたことないのでご飯も食べてみたいです」と送ったあと、
めちゃくちゃ誘われたい人みたいじゃん!違うの違うの、そうじゃないの…!と言い訳したい気持ちになる。
しばらくして来た返信は「落ち着いていていいお店ですよね」。
あぁ、Kさんは絶対にわたしを誘わないだろうなという絶望が快感ですらある。
恋愛に発展する未来がまったく見えない。わたしも1回しか会っていないので踏み込みづらい。
これがいいのか悪いかは分からないが、少し寂しい気持ちになる。



友人とご飯を食べた。
Kさんの話をしたら「サキが優しくしてもらった話を聞けて嬉しい。Kさんにお礼がしたい気持ち。彼に課金する方法はあるか?!」と聞かれてめちゃくちゃ笑ったし嬉しかった。
著作はもう持っているとのことで、来月にあるイベントの配信チケットを買うと言ってくれた。ゆ、友情……!

2020年、パッとしないまま終わるのが名残惜しく、ずっと気になっていた不調を解消するのに良いタイミングとではなかろうかと、隣町の病院へ行った。
あっさり手術が決まったが、来年1月まで空きがないという。そうか…。最速の日時で予約を入れた。
簡単な手術だが麻酔をかける。こういうとき、付き添いを頼める人がいないな。


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友人の友人が、新しく飲食店をオープンさせるとのことで、プレオープン期間に誘ってもらいお邪魔した。
彼女手作りの柚子胡椒が載っている温かい豆腐がべらぼうに美味しくて、目が勝手に見開いた。お酒が飲めなくてなかなか売り上げに貢献できないことがもどかしい。
料理が上手な人というのは、自分の「美味しい」と、その周辺をよく知っている人なんだろうな。
草原の中に自分好みの泉を見つけて、周りはどうなっているか散策する。泉を広げ、評判を聞きつけた人にも分け与え、集いやすいように整える。そういう風に「美味しい」を広げて「場」にしていくのだろう。
心から「いいお店だ!」と思った。



わたしもいいお店をやりたい、というか、いいお店になりたい。
サービス「精神」旺盛なコワーキングスペースを運営してみたい。
作家やライター、デザイナー、家で仕事をしているが飽きてしまった。が、外(喫茶店とかファミレスとか)では出来ないんだ、という人が多い。そういう友人たちの為に家を開放したい。
基本、わたしからは話しかけない。
テレビや音楽、ラジオはつけて良いならつける。わたしは洗濯をしたり掃除をしたり、普通に過ごす。生活音が気になる方はご遠慮ください。
何か飲みたくなったり食べたくなったら声を掛けてもらって対応するほか、わたしが飲みたくなって淹れたコーヒーなどはお裾分けする。
気分転換がしたくなったら、マッサージや散歩、雑談、小噺、ゲームなどで対応。「ちょっと寝る」なども可。
1予約は基本2時間で、最大24時間まで。
ご飯はリクエストに応じてわたしが作ったり一緒に外食をするのもあり(費用は8:2くらいで)。
お風呂は銭湯に行くのもいいだろう。