給湯器の修理に来たおじさんが、とても感じが悪かった。
感じが悪いだけでなく、怖かった。
工具を投げるように置いたり、故障原因はあなたの使い方が悪いということだけを淡々と目も合わせず言われ、
最後に勇気を振り絞って名刺をもらったが、こちらに顔もむけず、後ろ手で渡された。

怖くて泣く、というのは久しぶりだった。

密室で、知らない男と二人。久しぶりに自分が女であるということを考えさせられた。わたしは今まで運がよかっただけなのだ。
自分の接客態度や仕事の仕方についても考えた。
わたしは、女ということに甘えていないと言えるだろうか。